西オーストラリア州経済は回復基調にあり、鉱業ブーム以来のレベルまで景況感が改善され、ますます多くの企業が雇用拡大を模索している。西豪州商工会議所による最新の景気調査によると、半数近くの回答者が短期的に、州経済は成長もしくは現状維持すると予期していることが分かった。この数字は、中国の鉱業、資源ブームの余韻に浸っていた2014年以来最高となった。
また中期的には回答者の6割が経済の改善を予期しており、さらにいっそう明るい見通しだ。企業の上層部では、雇用において大幅な回復も見られてきた。史上最低を記録した2015年6月以来、人員数を据え置くとした企業数は57%に増加し、さらに23%は追加の人員の必要性を予測している。
景況感の改善にもかかわらず61%の企業は、給与は次四半期まで横ばいと回答し、大多数の労働者は、賃上げまでしばらく待たなければならないであろうと示唆した。州商工会議所の主席エコノミスト、リック・ニューナム氏は次のように述べた。「賃金の弱い傾向は継続したが、改善の兆候は明るい。また消費者信頼感も景況感もともに、3年間上昇し続けており、州経済は回復に向かっている」
「企業投資を後押しする兆候は続いており、19%の企業が次四半期に向けて8%の資本支出の増加を予期している。設備投資により雇用が創出される。企業投資が伸びるためには、企業が投資環境が改善されると確信することが大切だ」
最近発表された信用格付けにより好調な傾向が強化された。11月3日、格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービス(Moody’s Investors Services)は、西豪州信用格付けを「Aa2 安定的」のままに据え置いた。これはS&Pグローバル・レーティング(S&P Global Ratings)による州信用格付けを「AA+ ネガティブ」と再認定した発表に続くものであった。
ベン・ワイアット西豪州財務大臣は次のように述べた。「ムーディーズおよびS&Pによる報告書は、特に労働党政権による予算修正決議のような州政府の対応の変化を歓迎している」
出典: The West Australian