アメリカ合衆国のオーロラアルガエ社(Aurora Algae)は、カラサでのパイロットプラントを開始することにより、藻を主成分とした製品の商業ベースでの製造に歩を進めた。パイロットプラントでは、多数のプールで藻を培養し、それらの藻を収穫し、バイオ燃料やオメガ3、プロテインを生成する。
このパイロットプラントでは、藻を小規模に育成し、今後生産性を上げる大きな施設建設のための実証実験を行うことを目的としている。WA州政府より200万ドルが交付されて建設された8haの実証試験場には、6つの0.5haの培養プールがあり、すでに1ヵ月に藻類の生物量15トン以上を製造している。
同社の最高責任者オーロラ・グレッグ・バフェリス(Aurora Greg Bafalis)は、藻の生育に最適な場所を世界中で探した結果カラサを見つけた、と述べ「この事業には、日差しや海水、一年中温暖な気候が必要なため、WA州その中でも特にカラサを、このプラネットでの最適場所として選んだ」と語った。
オーロラ社が、20km離れた607haの敷地に建設する数千のプールによって、商業ベースの生産量を製造できるようになれば、国際的にも他の同事業の10倍もの生産規模となる。「1エーカー(ac)の藻から年間約30tを培養し、それにより1acで年間10tの石油を製造することになる」「当社は現在の許可範囲で積極的にこの事業に取り組んでおり、今後の計画としては、来年早々には工事を着工できる許可を得て、2013年には操業を開始する」とバフェリス氏は述べた。
最終的に同社は、ピルバラの巨大エネルギー需要の内バイオ燃料で可能なエネルギー供給の役割を担うことを期待している。