西オーストラリア州政府

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2016.02.03

日本市場へ扉開く最先端アボカド加工センター開設

Avocado_Franceschi

好景気の西豪州アボカド産業の主力らが、海外需要の高まりや国内市場での供給過剰を見据え、西豪州マンジマップ(Manjimup)に最先端技術を備える加工センターを開設した。500万ドルをかけ完成したセンターは高圧梱包、個別急速冷凍(IQF)能力を備えており果物、野菜だけでなく肉や魚介類など様々な食品の加工に適している。

マンジマップ近郊のFonty’s Pool Farmsと Franceschi、Ipsen、 FrenchそしてSolomon家など地元農家により支援を受けているThe Fresh Produce Alliance (FPA)は、現在廃棄処分されているB級品の果物や野菜から利益を生み出そうと模索していたため、アボカド業界外からの関心の高さに圧倒された。

Franceschi氏は、「ナイジェル・ハレット西豪州議会上院議員(Hon. Nigel Charles Hallett, Legislative Council of WA)、西豪州政府北アジア代表部クレイグ・ピーコック駐日代表(Craig Peacock, Commissioner, North Asia Agency, Government of WA)の支援により、アボカド生産者は日本市場へ大きく参入することができ、現地への訪問により生のアボカド輸入のためのプロトコルが存在しない日本へのアボカド加工品販売につながった。」と述べた。現在、日本市場はマンジマップセンターからの冷凍アボカド輸入に興味を示している。

関連する梱包・輸出企業に深く関与しているJennie Franceschi氏は、アボカド製品について中国から定期的に問い合わせを受けていると述べた。また、FPAはシンガポール向けにアボカドバナナスムージーを開発中だ。

さらに、Franceschi氏はサイズや見た目の悪さからスーパーマーケットでは販売されない新鮮な食材を使った健康的で栄養価の高い食品を、高齢者介護分野へ提供する可能性に目をつけている。高圧梱包技術により低品質なカット肉の活用も可能になった。

サザン・フォレスト食品組合(Southern Forest Food Council) 事務局長Jayme Hatcher氏によると、 組合メンバーは新たな機会に大いに期待しており、西豪州で急成長しているトリュフ産業や大手食肉処理場も新加工センターの利用を検討している。

急成長の10年間を経て、アボカド産業は推定1億5000万ドル規模(2014-15年)の産業となった。業界のリーダーは、西豪州アボカド生産は新たな作付けに基づき、現在の350万トレイ(1トレイ=5.5Kg/現在の卸売り価格約 55ドル)から今後7年間で1000万超トレイへの伸びを見込んでいる。

写真:新梱包システムと Wayne & Jennie Franceschi夫妻
出典:The West Australian