西オーストラリア州政府

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2017.04.04

州鉄鉱石ロイヤルティはいかにして他州へ分配されたか

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連邦交付金委員会(Commonwealth Grants Commission)が資源開発ブームによる利益を国内他州へ再分配したため、西豪州は過去10年間、鉄鉱石ロイヤルティのほとんど全てを失った。2006年以降の委員会が決定した配分率と、州財源を増加させた州鉱業ロイヤルティの内訳、390億ドルは年間GST分配で失われた。

ビクトリア州は、西豪州の資源開発ブームの恩恵をもっとも受けた州で、鉱業分野から交付金委員会プロセスの変更を求められている。毎年、委員会は各州/準州が直面する収入と支出を見直し、それぞれ相対的な強みと弱みに基づきGSTを再分配している。

最新の配分では、西豪州は州内で集められたGST1ドル毎に34.4¢を得ることとなり、約58億ドルに相当する「鉱業生産」は他州/準州へ移動した。西豪州は他地域へ移動した総額の53億ドルを占めた。

過去10年の半ば以来、西豪州は鉱業分野の相対的強みからGST分配で約390億ドルを失った。損失は2006-7年以来、州政府が集めた鉄鉱石ロイヤルティの378億ドルよりも大きく、同時期の鉱業/エネルギーロイヤルティの総額460億ドルよりはるかに少ないとは言えない。390億ドルのうち、186億ドル以上はビクトリア州へ、145億ドルはクイーンズランド州の次に石炭鉱業が盛んなニューサウスウェールズ州へ分配された。

豪州鉱業協会ブレンダン・ピアソン (Brendan Pearson) 会長は、西豪州に打撃を与える不条理な結果は、業界や経済全体に損害を及ぼしていると述べた。「資源開発分野を拡大する州に不利益をもたらし、鉱業活動の削減政策をとる州に見返りを与えるシステムは機能しない。州の鉱業分野の発展を妨げるGST分配を行えない」。

西豪州は鉱業分野のせいで大金を失ったうえ、州の遠隔地域への供給や先住民コミュニティへのサービス提供にかかるコストを補うためのGSTによる相殺は、ほんの一部だけだ。労働党内では、交付金制度の見直しを提起するため圧力が高まっている。

フリーマントル選出の連邦政府労働党議員のジョシュ・ウィルソン(Josh Wilson)氏は配分は機能せず、連邦政府から西豪州への追加金融により、州はトップダウンや強引なやり方に対して弱くならざるを得ないと国会で不満を述べた。「結論は先週、西豪州が深刻な不況期のなか、1ドルに対し34¢を配分されるという現行のシステムで、これは不公平であり機能しない」と述べた。

出典: The Western Australian