パースは、全く新しい電気自律走行車の試走を行う世界3カ所の1つに選定された。西豪州ロイヤル・オートモービル・クラブ(RAC WA)と西豪州政府が連携して、フランス企業NAVYAが開発した「Autonoms」を試走させる。試走車は来年4月にパースへ到着予定で、厳しく管理された環境下で試走が行われる。州政府とRACは試走に適した場所を調査し、将来的には限定した一般道路上で、熟練の監視人のもとでの試走を行う可能性もある。
「Autonom Cab」は最大6名が乗車でき、最高時速90kmだが試走期間は時速20-50kmでの走行が推奨されている。自動車は最新鋭のマルチセンサー技術を備え、3D認知機能により環境や障害物を検知し、それらの情報を元に次の行動を決定することにより自律運転を可能にする。また、全地球的航法衛星システム(GNSS)アンテナを2機搭載しており、いつでも自動車の正確な位置を測定し、遠隔監視サービスへ接続できる。
2016年8月以降RAC WAは世界に先駆け、サウス・パースで実際の状況下において、自律走行シャトルバスの試走を行ってきた。RACインテリバスと呼ばれる「Autonom Shuttle」は、オーストラリアで最長の自動運転試走を行っている。
自動運転モードで7,000km超を走行した結果がまとめられ、業界や政府と共有される。10,500名を超える人々が試走への参加登録を行ったため業界や地域社会は、複雑な交通環境のなかで無人自動車の使用体験が可能となった。
民間セクターも無人自動車の開発を進めており、政府の役割は、それらが安全に行われるよう保証することだ。無人自動車がもたらす恩恵は、道路輸送の効率性、安全性の向上およびコスト削減であり、さらに雇用創出も期待されている。
デーブ・ケリー西豪州イノベーションおよびICT担当大臣は、次のようにコメントした。「自律走行車革命がすぐそこまで来ており、西豪州はこの新技術の最先端となる見込みがある。自律走行のような新しい先端技術産業が将来の雇用を創出する。州がこの素晴らしい機会を確実にうまく活用できるように政府として尽力したい」。