西オーストラリア州政府

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2018.01.19

ポートヘッドランド鉄鉱石輸出最高値へ

世界最大のバルク輸出ターミナル、西豪州ポートヘッドランド(Port Hedland)からの鉄鉱石輸出が2017年に過去最高となる約5億トン(MTN)にまで跳ね上がり、コモディティの弱気の見通しが重なっている時期に、世界的な供給が急増しているという新たな証拠を提示している。

ピルバラ港湾局によると、BHPビリトン、フォーテスキュー・メタルズ・グループ(Fortescue Metals Group Ltd.)、ロイヒル・ホールディングス(Roy Hill Holdings Pty)の貨物を扱う同港からの輸出は、12月に5%増の4,610万トンまで上昇し1ヶ月としての記録を更新した。ブルームバーグ(Bloomberg)によると、2017年全体の出荷量は4億9,700万トンで、2016年の4億7,900万トンから増加した。

鉄鉱石は先月、上げ相場で回復した一方、投機的需要は堅固なままの予想で、特に中国が、この冬課した鉄生産制限を緩和した後、持続的な利益が得られないとする乱高下の予測がある。エバーブライト・フューチャーズ(Everbright Futures Co.:中国)は、鉄生産制限の廃止時に期待される需要回復に注意を向けながら、次のように述べた。「鉄鉱石の最新の進歩は、鉄鋼生産の春までの回復への期待を暗示している。また中国の港湾在庫は非常に高いものの、価格は恐らくしばらくは現状のまま持続するだろう」。

ポートヘッドランドは、世界最大の巨大鉄鉱石産業の中心地、西豪州ピルバラへの主要な玄関港である。州政府に提出された書類を元に豪州紙が伝えたところによると、ロイヒルは、年間輸出量を現在の5,500万トンから6,000万トンへ増加を模索中。

港湾局によると、ポートヘッドランドから中国への輸出は、1年前の3,740万トンに比べ、

2017年12月には3,910万トンを記録した。上海スティールホームEコマース(Shanghai Steelhome E-Commerce Co.)によると、これにより、中国の港での貯蔵量がかつてないほどの水準へ、1億5,000万トン超まで増加した。

オーストラリア連邦政府、産業・イノベーション・科学省は、資源見通しのなかで今年の平均FOB価格を52.60ドル、2019年を48.80ドルと予測した。また、鉄鉱石大手およびブラジルからの輸出量は2017年の12億2,000万トンから、来年には13億2,000万トンまで増加するだろうと見込んでいる。

出典: ブルームバーグ(Bloomberg)