オーストラリア準備銀行(RBA)フィリップ・ロウ総裁は、自律的な成長により西豪州経済は峠を越したと断言した。ロウ総裁は2月16日、シドニーでの議会委員会出席前に、過去3年間、国内最悪の経済状態であった西豪州経済について、これまでで最も楽観的なコメントを率直に語った。
鉱業ブームの終焉以来、西豪州は経済活動全般の急激な縮小、失業率の大幅な上昇に加え、平均賃金の全体的な低下に直面してきた。パースの住宅価格の中央値は、過去2年間で10%以上も下落した。
しかし総裁によると、オーストラリア経済が成長している間、州各地で鉱業投資が高まる兆候が見られ、西豪州も後れを取っていない。「もちろん好況時代に戻ってはいないが、長年にわたる非常に高い水準の投資を経て、企業は資本金の減価償却のための追加投資を必要としている」。
「そのため州経済を上向かせている、鉱業分野の、より自律的な投資の伸びに注目し始めている。これはブームの再来ではないが、州経済を支える、より継続維持できる投資が進行しているので、西豪州経済は危機を脱したと考えている」
ロウ総裁は州経済が改善している理由の一つとして、鉱業分野以外で公共インフラプロジェクトの増加を挙げた。西豪州は、RBAの金利上げ渋りの恩恵を受けそうだ。
またロウ総裁は、緩やかな賃金上昇と低インフレを受け、金利は上昇する可能性が高いものの、時間がかかりそうだと述べた。
出典: The Western Australian