ハーベスト農業技術促進プログラム始動
西オーストラリア州の農業技術開発企業9社が、州初の農業技術に特化した促進プログラムに参加し、その技術を次のレベルまで引き上げる機会を得た。ハーベスト農業技術促進プログラム（HARVEST Agtech Accelerator Program）は、州の農業、食品産業に役立つ可能性のある新たな革新的技術を開発する企業を支援し、生産量の増加や効率性の向上、食品の安全性と追跡可能性を支援する解決策を提供する。
9週間のプログラムは商業化や投資準備のための事業展開を促進することを重視し、各企業が専門家にその構想を売り込むピッチ・イベントで締めくくられる。
プログラムは、アグリスタート社により運営され、地元や海外の専門家が参加企業に指導や助言を行ったり、役立つネットワークを提供したりする。プログラムは、西豪州第一次産業・地域開発省により支援されている。
アラナ・マクティアナン西豪州農業食品大臣は次のようにコメントした。「州政府は、企業がそのアイデアや技術、ビジネスモデルを発展させ、世界市場で商品を展開させるのを支援する環境を作りたいと考えている。前進する技術革新は、食品生産の価値を高めるために、州の食品生産者、加工業社、販売業社を支援するのに不可欠だ」。
「州農業技術開発企業は、農業や食品産業をより効率的にし、成長を続ける輸出市場から利益を得るため、革新的な技術に基づいた解決法を考え出す」
ハーベスト農業技術促進プログラムの参加企業：
Convergio
Convergio 社は、コンピューター・ビジョン、機械学習やデータ分析の最新技術を応用し、仮想シミュレーション、経済モデル化のための次世代解決法を開発し、農家が生産力を高め、生産を多様化し、新たな市場に参入し、地域の雇用創出することを可能にする。http://www.convergio.com
GeoMoby
GeoMoby 社の技術は、農業の問題に対しリアルタイムのデータと正確な位置情報を組み合わせることで費用効率の良い解決策を提案し、柵の自動化、家畜や孤立した労働者の追跡や農業地図作成などを可能にする大量の地理空間データの効率的な解析につなげる。https://www.geomoby.com
Grubs Up
Grubs Up 社は、西豪州初の食用昆虫農場で、人間の食用および動物飼料用のタンパク質源として、牛肉やラム肉の代替品を提供する。また当社は、環境への影響を最小限に抑え、廃棄物ゼロシステムで持続可能な昆虫養殖の規模拡大を目指している。https://grubsup.com.au/
MALDIID
マメ科植物が土壌へ窒素を供給するために必要とする重要な土壌菌である根粒菌の特定は高額かつ時間がかかることがある。MALDIID社の技術は、菌の培養が不要で、迅速かつ効率的に根粒菌の特定が可能であるため農家は、より効率的にマメ科植物や牧草を管理できる。http://maldiid.com
Mapizy
Mapizy社の機械学習プラットフォームは、人工衛星、ドローン、地上画像データを高速処理し、農作物、樹木、雑草、害虫および病気の正確な一覧表作成が可能。これらの新しいタイプの情報を備えることで、より良い意思決定ができ、業績改善が実現できる。http://www.mapizy.com
P&A Pan
P&A Pan社は従来、果物や野菜の栽培を行ってきた家族経営企業の次世代事業。新規の取り組みは、管理された環境下の海洋容器のなかで、土壌を用いずマイクロ・ハーブを栽培することで、無農薬でより少ない水での農業を目指す。
Precision Agronomics Australia
Precision Agronomics社は、環境への悪影響を最小限にしながら、材料コストや労働コストを削減、収穫量と品質を最適化するという世界中の農家の現実的な問題を解決するため、カスタマイズされた土壌分析、データ処理、機械制御法を開発することで、農作業を改善する。http://precisionag.com.au
Scientific Aerospace
Scientific Aerospace社は、世界をリードする高精度航空測量法を設計、製造する。土壌や農作物の健康状態の航空測量により、農家は作物の活力、害虫、病気や土壌中の水分量を特定することができる。http://sci.aero
Windturbine
Windturbine社は、再生可能エネルギーを利用して農業用遠隔揚水に関する問題を解決する。当社が提案する解決法は、風力、太陽光を蓄電池と連動させ、遠隔地灌漑への要求に応じた解決策として一日24時間稼働する揚水機を提供する。