西豪州政府は、新規の事業や雇用の基盤を整える590万ドルプロジェクトにより、ピルバラ地区の灌漑農業開発を推進する予定だ。「農業転換inピルバラ(TAP)プロジェクト」は、さまざまな開発規模の園芸、飼料、農作物生産の可能性を探るためピルバラ地区の土壌および水資源の地上検証測定を行う。
プロジェクトは、デ・グレイ川、ショー川、オークオーバー川、ローブ川およびニューマン地域を含む土地と水資源10箇所以上の候補を特定した、完成したばかりのピルバラ内陸地域農業開発戦略に基づいて行われる。
初期の調査では、ピルバラ地域において最低100ギガリットルの水供給の可能性を確認し、実証されれば最大12,000ha相当の灌漑用地が、現在の2,750haに追加される。
3年間のプロジェクトでは、水の供給、品質および持続可能性を評価するための試験的生産を行う井戸の設立および農業生産に適した地域を特定するための土壌調査を行う。また、適した土地や水資源から生産性を最適化するため、業界と連携して灌漑システム調査活動を行う。
TAPプロジェクトはまた、スプリット・ジャックやネイティブ・ナシ、ノーザ
ン・サンダルウッドなど高級市場向けのネイティブフードの商業生産の可能性についても調査する予定だ。
アラナ・マクティアナン西豪州農業食品大臣は次のようにコメントした。
「ピルバラ地区には未開発農業の大きな可能性がある。州政府は、この地域に多様で幅広い経済を創造したいと考えている。TAPプロジェクトは、この地域の資源を証明し、投資を検討している方々に園芸や飼料、あるいは穀物生産開発の機会を模索する確信を与えるだろう」
「プロジェクトではまた、既存の土地所有者と協力し自身のビジネスに統合できる、より小規模で集中的な灌漑農業機会への資源の可能性を評価する。州政府は、ピルバラ地区の畜産家や先住民の人々と連携して、次世代へ利益をもたらす共有ビジョンの実現へ向け尽力している」
ピルバラ地区選出ケビン・ミシェル州議員は次のようにコメントした。
「ピルバラ地区経済のさらなる多様化および成長を支援する心踊る新プロジェクトである。このプロジェクトは、ピルバラ地区農業開発への州政府の継続した取り組みを補完するものであり、特にネイティブフードの商業生産の可能性を検討するための先住民との連携を歓迎する」。
写真:TAPプロジェクトを率いるクリス・シェルフォウト氏、ピルバラ地区選出ケビン・ミシェル州議員、アラナ・マクティアナン西豪州農業食品大臣
— ニューマンでの発表
出典:The West Australian