キッドマン・リソーシズ社(Kidman Resources)とソシエダード・キミカ・イ・ミネラ・デ・チリ社(Sociedad Química y Minera de Chile)が50/50の割合で持つ合弁事業、ウェスタン・オーストラリア・リチウム(Western Australia Lithium)は、選択した土地についてランドコープ(LandCorp)とのOption to Lease契約に署名した。2019年中旬に開始予定の精製所建設には約400名の雇用が創出される可能性があり、さらに同社のリチウム鉱山および濃縮施設建設には約300名、操業段階に入ってからは150名の雇用創出が期待されている。
精製所は、サザン・クロス(Southern Cross)南東のマウント・ホーランド(Mt Holland)にある、鉱山および濃縮施設で処理された鉱物から年間約4万トンの炭酸リチウムや水酸化リチウムを生産する。
マーク・マガウワン西豪州首相とビル・ジョンストン西豪州鉱山石油大臣もまた、金属および再生可能エネルギー源の技術開発や製造を支援するために、西豪州鉱物研究所(MRIWA:Minerals Research Institute of Western Australia)に対する550万ドルの暫定予算を、州政府予算に含んだことを発表した。産業主導型の研究を通じて価値を創造し、州の生産品、サービス、ソリューションへの世界的な需要を推進することを目的とし、新エネルギー産業共同研究センター(New Energy Industry Cooperative Research Centre)を西豪州に設立する入札に成功すれば、MRIWA が資金投資を行う予定だ。
マーク・マガウワン首相のコメント
「雇用の創出および支援は今州政府の最重要事項である。新たなリチウム精製施設は、建設および稼働時の雇用を含む、多額の投資を州経済にもたらすだろう。州政府は、再生可能エネルギー技術開発を継続して支援し、550万ドルの暫定予算は、西豪州新エネルギー産業共同研究センター設立の入札で成功すれば、MRIWAが利用できるようになる」。
ビル・ジョンストン鉱山石油大臣のコメント
「西豪州は、世界最大のリチウム生産地であり、今回の発表はリチウム処理の投資先としての弊州の地位を固めた。新エネルギー技術を必要とする州のリチウム、ニッケル、コバルトその他金属資源は、州の技術的スキルとアジア市場への地理的近さと相まって、拡大を続ける電池市場から有利に利益を得られる立場に西豪州を位置づけると言える」。