西オーストラリア(WA)州の2012-2013年度の支出は、この14年間で最も低い3.7%の増加であった。この会計報告により、WA州経済は州最終需要が4.9%と成長を続けていることが明らかになり、オーストラリアのすべての州の中で最も力強い成長を示した、とトロイ・バスウェル(Troy Buswell)財務相は語った。しかしながらこの堅調な経済成長の中でも、州政府一般総収入は2%の増加にとどまった。
この低い増収率は連邦政府の補助金削減が原因で、前年度と比較すると州消費税収入の5億1800万ドルを含めて8億2300万ドル減少した、とバスウェル財務相は述べた。2013-14年度州予算案では、2012-13年度の一般州政府部門の黒字は2億3900万ドルと推定されていたが、最終会計報告では2億4900万ドルの黒字が計上された。
「この黒字決算は、年間を通して反復する支出の増加をコントロールするなど、州政府が様々な対策を施したことが大きく効果を発揮した」「支出削減は、WA州財務を持続可能な基盤とするために重要であるが、同時にかつてないほどのインフラ整備や様々な公共事業に迫られ難しい局面でもある」とバスウェル財務相は語った。
州政府は、2012-13年度にフィオーナ・スタンリー(Fiona Stanley)病院、パース・シティ・リンク(Perth City Link)、新子ども病院などの主要インフラ事業のために総額74億ドルを支出し、また同様に主要公共事業として送電網のインフラ整備に10億ドル、学校へ4億7500万ドル支出するなど前例のない規模の投資を続けた。「これは州の急激な人口増加を支えるために必要な支出である」とバスウェル財務相は強調した。
総公共部門の純負債は、2013年6月30日の最終会計報告によると、今年度州予算案より約3億ドル低い182億ドルであった。最近スタンダード&プアーズ(Standard and Poor’s)社による信用格付けがトリプルAから下がったが、現在の純負債は問題のないレベルを維持している。2012-2013年度収入(総非財務公共部門)に対して純利子コストは、州政府の定める限界値4.5%よりかなり低い2.3%であった。
州政府は、すべての主要インフラ整備事業の時期、資産投資プログラム(Asset Investment Program)の検討、公共部門の労働人口改革、新しい賃金体系の実施などの見直しと共に、トリプルA信用格付けを再び獲得できるように計画立案に集中する。
2012-13年度州会計報告書(Annual Review of State Finances)は、財務省のウェブサイトをご覧ください。 www.treasury.wa.gov.au