2012年末の日本の対外純資産は、円安が進んだため取得した海外資産の評価額が上がったことにより22年連続で世界最大の債権国の地位を維持した。2位に中国、3位にドイツが続いた。
このランキングには、日本の海外保有資産から外国人が保有する日本国債などの負債を差し引いた対外純資産が反映されている。財務省の発表によると昨年末の対外純資産は296兆3200億円で、現為替レートでは3兆200米ドルである。
昨年12月の選挙で、思い切った財政支出と積極的な金融緩和により世界第3位の日本経済の後押しをすると誓った安倍晋三首相が圧勝して誕生した後から、日本円は下落を続けてきた。
例えば米ドルのような他の通貨にとって円安の意味は、円換算で計算すると資産評価額が押し上げられることである。
アナリストらは、日本の債権国トップの地位は今後も保証されているわけではないと指摘している。それは福島原発事故による米ドル建て化石燃料の輸入急増及び大規模な公共投資により巨額の貿易赤字が続いているためである。