西オーストラリア州政府

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2012.11.13

三菱商事、カニング盆地のJVガス探査・開発に合意

Colin Barnett image

州首相/開発相
コリン・バーネット

11月7日、西オーストラリア(WA)州開発相を兼務するコリン・バーネット(Colin Barnett)州首相は、州政府及びブル・エネジー社(Buru Energy Limited)、三菱商事株式会社の三者が天然ガス(カニング盆地合弁事業)契約(Natural Gas (Canning Basin Joint Venture) Agreement)に合意したと発表した。本契約期間は25年間で更に25年間延長も可能とし、これによりカニング盆地での天然ガス資源の技術的・経済的な実現可能性を決定する大規模な探査及び評価作業への投資を促す。

バーネット州首相は、ポート・ヘットランド(Port Hedland)とブルーム(Broome)間の海岸線から州境東端までの53万平方kmの乾燥地帯であるカニング盆地の天然ガスは非常に大きな可能性を持っていると述べた。昨年、米国エネルギー情報局は、カニング盆地の非在来型ガス資源について、WA州で現在確認されている沖合ガス資源の約1.5倍の約229兆立方ftと推定している。

本契約では、合弁事業体が保持する5カ所の探査許可地17,000平方km(170万ha)の安定的借地権について追加している。そのためこれらの許可地では、より高い目標のガス探査を容易にし、また南部既存工業地区へのガス輸送パイプライン開発等により、合弁事業プロジェクトを定着させることになる。

州政府は、遠隔地であるカニング盆地での天然ガスの継続的探査促進及びピルバラ(Pilbara)へのガスパイプライン建設のための法的整備、またどのような種類のガスが発見された場合でもWA州消費者の優先供給を約束した。本契約では、開発中の州内ガスプロジェクト(Domestic Gas Project)が完成した時点では、ガス輸出を行う可能性もあるとしている。

現在、天然ガスは州内発電量の約50%を供給し、鉄鉱石・アルミナ・卑金属・金を含む輸出主要資源の製造に寄与している。バーネット州首相は次のように語った。「ピルバラ及びミッド・ウエスト(Mid-West)のエネルギー集約型磁鉄鉱生産の開発、また州製造業の先進化及び他の付加価値等、WA州内のガス供給資源拡大から相当な利益を得ることができる」

「2016年中頃までに商業的に実現可能なガス資源が発見されれば、合弁企業は、ピルバラの既存ガス網に接続するパイプラインを含め州内ガスプロジェクトの建設計画を提出することが求められる」