西オーストラリア州政府

ニュース


2012.05.17

東北電力、シェブロンとLNG合意契約

シェブロン社(Chevron Corp)は、西オーストラリア(WA)州オンズロー(Onslow)近郊のウィートストーン(Wheatstone)プロジェクトより、東北電力へ年間100万トンのLNGを20年間供給する事前合意を締結した。

シェブロン・オーストラリア常務取締役ロイ・クリズウォシンスキー(Roy Krzywosinski)氏は、この契約によりウィートストーン・プロジェクトの2トレインから生産されるガス年間890万トンの内の80%以上をアジアの企業へ供給することになると述べた。現在建設中のウィートストーンは、WA州沖合に位置し、2016年に供給を開始する予定である。シェブロン社は、最終的にはウィートストーンLNGプラントにおいて年間2500万トン生産、事業費は290億ドルになると見込んでいる。

東北電力の他にも日本の公益事業者である東京電力、中部電力、九州電力各社がウィートストーンからガスを購入する。ウィートストーン・プロジェクトでのシェブロン社パートナー企業は、アパッチ社(Apache Corporation)、KUFPEC(Kuwait Foreign Petroleum Exploration Company)、ロイヤル・ダッチ・シェル(Royal Dutch Shell)及び九州電力である。

これによりシェブロン社は、オーストラリア最大のLNG生産者の一社となる。

またWA州プロジェクトのひとつであるゴーゴン(Gorgon)は、事業費370億ドルで2014年には1500万トンを生産する予定だ。現在ゴーゴンの3トレインプロジェクト建設は40%終了し、シェブロン社は今年中には4基目のトレインについてフロントエンド・エンジニアリング及び設計段階へ進むとしている。

ゴーゴンはウィートストーンより2年先行しているが、これによりポートフォリオである2つのプロジェクトによって資材調達及び設備等で多大な相乗効果が生まれる「スイート・スポット」である、とクリズウォシンスキー氏は述べた。

オーストラリアは、2020年末までにはLNG輸出国トップのカタールを凌ぐとされているが、WA州では、それまでに現生産高約2000万トンの4倍の生産を見込んでいる。