西オーストラリア州政府

ニュース


2012.03.05

西オーストラリア州ガス供給20%増加

WA_gas_plant

2月25日、コリン・バーネット(Colin Barnett)州首相は、デビル・クリーク(Devil Creek)において、アパッチ・エネジー社(Apache Energy)が運営するデビル・クリーク・ガスプラント&ハブ(Devil Creek Gas Plant and Hub)を正式に開業した。

西オーストラリア(WA)州にとっての15年ぶりの新しいガスプラントは、ダンピア(Dampier)南40kmに位置し、総事業費は11億ドルであるが、これにより州内のガス生産能力が20%増加する。

デビル・クリークは、アパッチ社運営のレインディア(Reindeer)ガス鉱区内の海洋ウェルヘッドプラットフォーム、海岸までの105kmのパイプライン及びガスプラントを含む。このプラントで処理されるガスは、ダンピアからバンバリー(Bunbury)間のパイプラインを経て州内ガス市場へと供給される。

またデビル・クリークは、州内ガス供給を行うノースウエスト・シェルフ(North West Shelf)及びヴァラナス(Varanus)島プロジェクトにも加わる。WA州のガス消費量は、現在1日に約970テラジュールである。デビル・クリークのフル稼働時の生産量は220テラジュールを見込み、このほとんどは産業界に供給されることになる。この事業により1日1000バレルのコンデンセートも生産される。

コリン・バーネット州首相は、デビル・クリーク稼働により、WA州のエネルギー安全保障へ多大な貢献をすることになる、と言う。またシノ・アイアン(Sino Iron)プロジェクトへ天然ガスを供給することにより、低い等級の磁鉄鉱石を輸出製品へと変換できる大規模プロジェクトが可能となり、これはWA州磁鉄鉱石産業にとって画期的な意味をもつ。さらにミナラ・リソーシーズ社(Minara Resources)のミュリン・ミュリン(Murrin Murrin)ニッケル鉱山にもガス供給を行う。

コリン・バーネット州首相は「天然ガスは、産業用備蓄及び暖房や家事等の家庭用発電エネルギーの約50%を占め、州にとってきわめて重要な資源である」と述べた。州政府は、陸上で加工されている天然ガスの15%を州内需要のために確保し、また探査及び関連事業を支援することで州内ガス供給の拡大を確約した。今後の新しい州内ガスプラントは、マセドン(Macedon)、ゴーゴン(Gorgon)及びウィートストーン(Wheatstone)の一部プロジェクトがある。